4月30日
小さい頃から、料理が好きだった。
物心ついた頃から、母と一緒に料理を作ったり、お菓子を作ったりしていた。
エプロンをつけてもらって、材料を準備してもらって、にこにこ楽しく作るのが好きだった。
お菓子の焼けるいい匂い、料理が出来ていく過程、とてもわくわくするものだった。
小学一年生の時、ピカチュウの子ども用の包丁を買ってもらった。
“自分の包丁”を持てたことが嬉しかった記憶がある。
本物なのだろうか、と刃に指先を滑らせたことがある。
もちろん本物だったので切り傷ができて血が出た。
そして母に怒られたんだっけ。
小学二年生の時、両親が離婚した。
パートだった母は、フルタイム週五日で働くようになったため、母と一緒に料理することは、めっきり少なくなった。
その代わりに、私が夕食を準備する機会が増えた。
その当時、得意だった料理はチャーハン。
ピカチュウの包丁で野菜を刻み、ごま油で米飯と野菜を炒め、塩胡椒と醤油で味をつける。
「ママのより美味しい」とよく母に褒められて、得意げな顔をしていた。
年齢を重ねるうちに、作れるものはどんどん増えていき、ある程度の家庭料理は作れるようになった。
恋人と付き合い始めて、料理を振る舞う機会が多くなった。
2人暮らしを始めてからは、料理は私の担当だ。
私の料理は特別美味しいものではない、普通の味。
ただ、季節感や栄養は考えて料理をする。
その季節のものを使い、新鮮な食材を選ぶ。
最近浮腫んでるなと思えばカリウムを多く含む食材を選んだり、昨日恋人は飲み会に行ってたなと思えば、野菜中心の食事にしたりする。
何かイベントがあれば、凝ったイベント料理も作る。
自分や相手のことを想って、
料理を作ることで2倍も3倍も楽しくなってくる。
SNS映えを狙って写真を撮ったりもするが、相手がにこにこ美味しく食べてくれたらそれだけでいい。作ってよかったと思えるのだ。
食事は生きていく中で重要なものだと考えている。
そして食べることは大好きなので、フィジカル的にもメンタル的にも私の中では重要な役割を担っているものである。
これからも、ずっと料理を作り続けると思う。食事は大事にしていきたいし、楽しく料理を作っていきたい。
機会があれば、たくさんの人に振る舞いたい。
そういえば、恋人にチャーハン作ったことないな。
今度作ってみようかな。